屋久島航海コース ACC (細島港~一湊港)
ACCコース第2レグは、宮崎県細島から鹿児島県屋久島の140マイルです。これまでの平均艇速から、28時間の航海を予想しています。
穏やかな朝0740時、細島港を出発しました。ここから、宮崎県最南端の都井岬までは、穏やかなセイリングです。海岸線の風景はやや単調ですが、シーガイアホテルや宮崎空港がよい目印です。
風向が変わりました。雨が降ってきました。風が強くなってきました! そして、夜になりました・・・
荒天のコクピットは、2人で守ります。もう1人はキャビンで休憩します。インストラクターを含む3人で、2時間ごとのローテーションを組んで夜を乗り切るのです。大隅海峡に差し掛かると、ますます強くなった風雨に加えて、波浪が大きくなり、黒潮の支流の影響も出てきました。船首方向を保持しただけでは、東に流されてしまうのです。灯台だけが頼りです。絶対に見逃しません!
やがて朝になり、海はその全貌を現しました。風速30kt、波高3.5m、Beaufort表の”Near gale”あたりと思われる海象です。幸いなことに、風波が来るのは艇の斜め後方からだったので、前帆(ストームジブ)1枚でセイリングを続けました。しかし、あるはずの屋久島が見えないのです・・・
(動画 https://www.facebook.com/100004470522039/videos/916023038556705/)
潮流を意識して西に行き過ぎたか? と思っていたら、いきなり島が現れました。距離は5マイルを切っていました。山の形や灯台(光っていないと判別できない?)を確認して、一湊港を目指しました。砕ける白波の隙間に港を見付け、入港準備を整えます。いつの間にか雨も止み、晴れ間もあります。サーフィン状態で入江を進み、無事に入港しました!
疲れているだろう受講生を奮い立たせ、槍着けで係留しました。その様子を見ていた漁師さんから、「フェリーが欠航しているのに、よう来たの!」と言われた時の受講生の顔が忘れられません。(笑) (あ)